CM・広告などで「キントーン」を見聞きされた方多いと思います。
わが社でも使用したことあります。
キントーンって何なのか?何ができるのか?を完全個人の感想ベースで書かせてもらいます。
キントーンって・・・
結局、キントーンって何なの?
キントーンとは、DB(データベース)管理ソフトです。
キントーンは、自分でDB(データベース)を作って、様々なコマンドやアプリ、帳票を作り上げる事ができるシステムです。
マイクロソフトのアクセスを頭に浮かべてもらえれば分かるかもしれません。
一般的には、キントーンの利点として以下の点が挙げられています。
- クラウド管理で誰でも使える。
- ノーコード。プログラム不要。
クラウド管理って、グーグルでもマイクロソフトでも実はやっているんですよね・・・。
また、ノーコードって言っても、アクセスだってノーコードといえば、ノーコードです。
ノーコード以上の事をやろうとすると、VBAを書く必要がありますが、それはキントーンも同じです。
キントーンの改造を生業にしているシステム会社増えてきています。
誰でも出来るのか?
今まで事務やってたけど、私でも出来るかな?
あえて言わせてもらうと「出来ない」・・・
誰でもできるのか?
勿論、自分で勉強して、試行錯誤を繰り返しながら、やっていけば、「出来る」は「出来ます」。
ただ、以下の理由から、中小企業ではオススメしません。
- 少しはDB(データベース)の知識は必要問題。
- 作りこむのに相当時間と今期が必要。
- 一人情シスになる可能性。
①少しはDB(データベース)の知識必要問題
データベース(DB)作るのって、物理的に作ることが難しいわけじゃなくて、設計する事が難しいんです。
DB設計においては、基本的には以下の通り。
どのような事がしたいのか?どういうデータが欲しいのか?最終的に何がしたいのか?
やりたい事を実現する為には、どういう項目が必要か?
アプリに計算させるのか?項目として持っておくのか?
マスタなのか?取引なのか?
連結させるキーを何にするのか?
ある程度のデータベースの知識は無いと厳しいんじゃないか?
そんなたいそうな知識を言ってるわけではありません。
でも、CMのように簡単にはできないのでは・・・
おそらくエクセルやアクセスでデザインしている人は大丈夫だと思います。
②作りこむのに相当時間と根気が必要
もちろん、最初は、キントーン全然分からない状況から始まります。
プログラミングの世界では半分常識ですが、修正ー>デバッグー>修正ー>デバッグの繰り返しとなります。
不明点は、キントーンに確認したりネットで調べたりするのですが、それらの時間が通常業務と並行して出来るのか?という事です。
担当は、残業確定です。
というより残業せず出来るとしたら、まずその会社の人数を減らすことから始める方が一番の効率化かもしれません。
DB知識もない場合は、更に作り直しなども出てくるかもしれません。
③一人情シス問題
これが一番問題です。
初期の導入や作りこみを頑張ってやった人が、知識としては、社内で圧倒的となってしまい、それ以後のキントーンの質問や新しい試みがその担当に全て降りかかってくるパターンです。
中小企業においては、一人で抱え込むパターンになる可能性があります。
従業員の平均年齢が高い会社では、往々に一人情シス問題が発生していますので、中小企業では危険です。
キントーンではないですが、そんな中小企業の従業員を何人も見てきています。
キントーンの強み
レスポンシブ対応で、即座にアプリが作れることもそうですが、外部サービスとの連携APIやプラグインが非常に充実している事を上げられます。
また、キントーン資格やキントーン専門開発業者などもいて、他のクラウドサービスとの連携は容易です。
これはアクセスでは厳しい部分かも・・・
外部連携を結局業者に任せてしまうと、ここでもコストが発生しちゃうんですよね・・・
安いの?
で、結局安いの?
どういう事をするかによるなぁ・・・
キントーン料金プラン抜粋
機能 | ライトプラン 1000円/月(現状780円) | スタンダードプラン 1800円/月(現状1500円) |
---|---|---|
最低ユーザー数 | 5ユーザー | 5ユーザー |
アプリ数 | ~200個 | ~1000個 |
外部サービス連携/ プラグイン |
わが社はライトコースだったのですが、サービス連携・プラグインが組み込めないので、本格的に運用するなら「スタンダード」コース一択だと思います。
「ライトコース」のみで運用できているのであれば、逆に本当に「キントーン」でいいのか再度検討した方がいいのではないか?と感じます。
料金は、”人数分”というのが味噌で、従業員全員が使うようなシステムを組み上げるのであれば、従業員全員分を契約する必要がありますが、使用する従業員が限られている場合は、使用する人数分だけで大丈夫です。
また、最低契約ユーザー数はありますが、ID共通で最低ユーザーで運用していくという手段もあります。
「会社掲示板」をキントーンで活用・・・従業員全員の契約
「営業掲示板」をキントーンで活用・・・営業職だけ契約
中小企業にとって、ランニングコストはバカになりません。
1800円×人数分が毎月かかってきます。
今後もキントーンの値上げがあるかもしれません。
50人だと、毎月9万円、年間108万円、5年で540万円。
なぜ5年か?
自社システムの償却期間が5年だからです。
弊社の営業日報のように何がしたいか明確な場合は、独自でクラウドシステムを作成した方が、安上りかもしれません。確かにキントーンの場合、常々アップデートしていますが、殆どが自分には関係ないもののはずです。
全従業員が使用する前提でキントーン契約。
本当にキントーンしか出来ないのか?クラウドサービスも日々進化しています。1年前できなかった事が今は、安くできるようになっているかもしれません。
機動的にキントーンアプリを作っていない企業
固定化したシステムを望むなら、むしろキントーンじゃないシステムの方が使いやすいはずです。
大手企業は大手企業で、自社システムやシステム部もあり、どういう企業が合っているのですかね・・?
キントーン好きがいる企業
慣れたらなんでもできるキントーン。その魅力に取りつかれる従業員もいます。
なんでもキントーンでアプリを作ってしまおうという感じです。
おそらくこういう方は、昼夜を問わず、他の方の為にキントーンアプリの追加・更新をやって頂けるでしょう。(私も社長じゃなかったら、このタイプかも)
ただ、その従業員に依存する形となるのは、どうなのか?残業代も含めたコスト対効果など会社としての姿勢や運用に不安が残ります。
キントーン画面イメージ
キントーンのテーブル作成をしようとするところです。
この時には、項目を何にするか決めておく必要がありますね!
こんな感じで、簡単につくれちゃいます!
担当者コードで、得意先マスタと担当者マスタを繋いで、担当者名を表示させるようにします。
マスタ利用して、日報入力の画面を作成する。
こういうカレンダー形式のものも標準装備なので、あっという間にできます。
なんだかんだ言いましたが、基本的には、初心者の方でも見やすい画面ではあると思います。
また、ノーコードである程度はできます。
なので、アクセスなどやったことがある人なら、あっという間に以下のような日報は出来上がると思います。
要は、コストとの見合いです!
コメント