導入時期:2020年頃
DXと言っていいのか?業務改善と言っていいのか?微妙なのですが、
WEB給与明細と並行して行った為、他の方の参考になればと書きます。
給与振込の問題点
わが社の給与は、20日締めの末日払い。
振込日の3営業日前までに給振データを作成しなければならない為、
土日や祝日の関係で、実質時間が無い。
時間集計だけでなく、社内販売や各種不定期な手当などもある為、
どうしても人が見て追加・修正が必要です。
給振制度と総振制度の違い
最近のスタートアップ企業や少人数の会社はあまり意識した事がないかも
しれませんが、複数件の振込には、実は種類があります。
給振制度
振込日当日のいの一番に口座に入金されます。
振込手数料が優遇されているケースがあります。
その代わり、わが社の取引銀行では、3営業日前の18時までにデータの登録が必要でした。
(銀行により違いますが、2~3営業日前が多いと思います。)
総振制度(というか給振以外)
通常の振込です。
わが社の取引銀行では、前営業日の18時前のデータの登録が必要です。
給振制度のメリットを賄えるのか?
・入金タイミング
朝一番で入金されないと、ローンの返済や引き落としが落ちない問題です。
現状の取引先への支払いを見ていても、基本的には、朝一番に入金されている。
ほとんどの引き落としは、引き落とし日に入金があれば、落とされる。
ローンは、殆どの金融機関で入金されたら、再引き落としがかけられ、引き落とされます。
・振込手数料
給振の場合、手数料がかなり違います。
(各銀行の2021年の振込手数料改正により、差がなくなった金融機関もあります。)
2020年当時の取引銀行では、3万円以上の他行振込で、
総振:600円
給振:250円
ネット銀行を使用すると、1件当180円でいけました。
(2024年現在はもっと安いです!)
ネット銀行を利用する場合は、手数料の優位性は無いです。
実際にやった事
・給与振込元口座をPaypay銀行に変更。
・給与データをネット銀行の振込フォーマットに修正できるか?確認。
Paypay銀行の場合、全銀フォーマットでなく、CSVデータでも可能な為、比較的容易でした。
・次回振込を早速、Paypay銀行にアップロードし振込。
1か月もかかりませんでした。
変更してどうだったか?
従業員には、特段の連絡はせず、この処理は行いました。
WEB給与明細と同時期に行ったため、効果はテキメンです。
(WEB給与明細 導入日記)
・入金タイミングでのクレームは何もなかった。
・データ作成が3営業日前から前営業日になった事で業務の平準化ができた。
・物理的に振込手数料が減った。
・Paypay銀行の資金滞留が増えたので、ほんのちょっと金利収入が増えた。
(金利が少しいいんです・・・)
問題点があるとすれば・・・
会社側が給振制度を利用しない場合、従業員側で入金銀行の給振の特典が受けられない。という点です。
各銀行により、給振指定をする事で、ポイントがもらえたりと優遇サービスがあるのですが、
通常の振込で処理すると、入金銀行では”給振”と判断できない為、優遇サービスが受けられません。
(私が確認した5行では、そう説明を受けました。)
正直、これは会社側が考慮すべき問題なのか?疑問です。
例えば、
振込手数料を差し引いて給料支払いをする。
給料振込口座を特定の銀行・支店に制約する。
上記はよくある事かもしれませんが、厳密に言うと、労働基準法に抵触する恐れがあります。
しかし”振込”の種別については、何ら制約されるものではありません。
個人的には、給料の支払いに関して、「どう振り込むか?」を指定される話では無いと思います。
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