WEB受発注システム導入日記(受注編)

時期:2018年~現在にかけての日記です。
かなり試行錯誤です・・・

わが社は、取引先からの受注もあり、取引先への発注もある会社です。

最終的には、「マルゴート」受発注システムを使用する事になるのですが、
「発注」と「受注」に分けて書こうかと思います。

最近の事なので、記憶や資料も残っているので、詳しく書けるかと思います。

わが社の受注の問題点
・FAX発注・メール発注が多い。

そのことから、 
    基幹システムへの手入力がある。
    FAXの到着確認などの連絡がある。
    返信を取引先に合わせた連絡(メール・FAX)が必要。
    取引情報は事務員管理で休暇時など状態が分からない。

    受注作業が属人的になっている事が問題でした。
    (属人的とは、人の能力や性格に依存する事です。)

    理想を言えば、誰がやっても出来る状態が良いと考えました。

    そこで、BtoBの受発注のDXを検討する事にしました。

自社開発へ
既存のカートシステムをちょこっと修正すれば、BtoBシステムは簡単に出来ると考えました。
ネットで京都周辺のシステム会社を探して、やりたいことを提示し、見積をとっていきました。

ポイントは、  
    ・取引先毎に価格を設定出来る事。
    ・取引先は、納品先を選択出来る事。
    ・CSVでのデータの入出力は出来る事。

100万円程でやって頂ける会社(個人事業主)がありましたので、そちらでお願いし、運用を開始しました。  
(安いのか高いのか分かりません・・・) 

何社かはお願いして、その自社システムにて注文を頂いていたのですが、様々な問題が発生しました。  

・バグの修正に追われました。  
・私がシステム会社と直接やり取りしていたので、従業員が聞く窓口が私となってしまった。  

最終的に、システム会社さんと連絡が取れなくなっちゃいました・・・    

社内の事なら問題無いのですが、「受注システム」は、社外の取引先を巻き込んでのDXとなるので、  
自社開発は厳しいな。と感じました。   

ここから、既存サービスを使用する方向へ舵を切ります。  

B-cartとの出会い
・取引先毎に価格を設定出来る事。
・取引先は、納品先を選択出来る事。
・CSVでのデータの入出力は出来る事。

この条件にて、BtoBサービスを探していましたら、丁度いいのが見つかりました。 

「Bcart」 

わが社は仕入商品もあるので、3000商品プランでスタートしました。   

基本的には、会員制の法人向けのネットショップ と考えたらいいと思います。    
通常のネットショップとは違い、取引先やグループ毎の単価設定ができます。 

前回製作した自社開発のBtoBサイトと同様ですが、クラウドサービスなので、バグも少なく 
時代に応じて、アップデートされます。  

やった事
・WEBサイト作成
・取引情報登録
・取引先マスタ登録
・商品マスタ登録

WEBサイト作成と言っても、CMSなので、情報を入れていくだけで、ページは作られるのですが、  
トップページやカテゴリーページなどのバナー作成は、見た目を整備するだけでも必要かと思います。  

考え方次第なのですが、商品マスタは、サイズ・重量などのスペック情報のみならず、キャッチコピーや 
説明文を入れるかどうかで、かかる時間は変わります。   
コピーや説明文をデータとして持っている会社さん少ないので、整備するならそれなりの時間は要します。    

サイト構築までは、1か月程度で出来ました。   
そこから、取引先に案内して、運用開始。 

案内も順次行っていった感じです。    

Bcartを導入してよかった点
・クラウドサービスで様々な企業が使っているので、安心。
・時流に応じたアップデートがかけられるので、自社開発より楽。
・取引先からの要望があった場合、案内できた。
・受注データをダウンロードして、基幹システムに取り入れられるので、楽。
・出荷情報を発信する部分がBcartに集約されるので、誰でも出来る。
・Paid連携があるので、Paidを手打ちする必要が無い。

ここから数年以上Bcartを使用しました。   

ただ、いろいろ問題が・・・   

わが社のBcart導入の問題点
一見、順調な滑り出しを見せたBcartですが、わが社では合わない事に気づきました。
というより、合うシステムが存在しない。

①一つの注文に対して、分割納品したり、一部の商品のみ出荷するという事が出来ない。    
②取引先がマスタに無い商品は発注できない。   
③わが社で商品マスタの追加に対するリソースが少ない   
④取引先からの要望   

①一つの注文に対して、分割納品したり、一部の商品のみ出荷するという事が出来ない。    
どのカートシステムでも言えることなのですが、これ出来ないんですよね・・・    
最近では、出来るシステムもあるみたいですが、強引にやっている感じがする。    
しょうがないのですが、カートシステムって、取引先から発注した発注データに更新していく仕組みなんですよね。    

何行商品を注文されても、1注文としてまとまっていて、その注文番号に対して、出荷日が**月**日です。  
って感じになるので、構造上、その注文が終わったか、終わってないかしか出来ないんです。  

わが社では、こういった事がよくあるので、Bcartだけで管理することが難しい。というわけです。 
結局、メールなどで連絡しながら、紙や手動管理という形となっていました。 

②取引先がマスタに無い商品は発注できない。   
楽天のショップで売ってない商品を注文なんてできませんよね。   
それと同じです。    
ただ、BtoBの場合、このような事態いくらでも発生します。   

例えば、「取り寄せ」、例えば、「部品」、例えば、「処分品」など。    

運用している中で、結局、取引先は、”備考欄”に追記するようになりました。    

備考欄に「****の部品2個と*****のブルーを3個 お願いします。」って。 

そう、WEB受注をしている意味がないんです。  

③わが社で商品マスタの追加に対するリソースが少ない   

Bcartに限らず、ショッピングカートを使用しているシステムの場合、画像も含めて    
商品情報を入れる必要が出てきます。   
少ない商品を集中して販売する会社はいいのですが、わが社は自社商品だけでなく   
仕入れ商品もある中で言うと、商品の登録 というものが、リアルでやっていく必要があります。    

価格改定や商品の改廃もあり、全て対応するだけの人的リソースが無い。   

④取引先や従業員からの要望   
注文点数が多い取引先からは、クレームもありました。   
「いちいちカートに入れていくのが面倒」という事です。  

そうなんですよね。ショッピングカートって、ついで買いとかを出来るようにって事で、BtoBの現場では   
あまり適さないというか、自分だったとしても、いちいち探すのが、面倒くさいです。 

わが社が発注する場合もそうなのですが、発注を行う際には、発注する商品はすでに決まっています。  

ファイルでアップするなり、商品コードと数量だけを入力するなどの方が、理解しやすいのかな?と   
思う部分があります。  


①~④までの流れより、結局取引先より、WEB発注が意味ないから、元の紙FAXに戻したい、    
メール発注に戻したい、という要望が出たり、むしろ、わが社の従業員側から元の発注形態に  
戻すよう取引先に依頼したりと、あまりうまくいっておりませんでした。   

マルゴートとの出会い
今までの問題点として、
①注残管理が出来る。
②商品マスタが不要で、データ交換型。

以上を主眼にクラウドサービスを探しました。   

問題は、”注残管理”ができる(分納や部分納品が可能)という部分がなかなか無かった。   
また、よくある”データ交換型”は導入費用がバカ高い!  

その中で見つけたのが、「マルゴート」(受発注システム)であった。    

注残管理ができる・データ交換型 を満たしているサービスです。  

始まったばかりのサービスで不安点もあるが、早速テストを開始した。    

検証結果にて分かった事
・注残管理・分納・部分納品については、複雑な操作不要で実現できている。
マルゴートの注残管理
・商品マスタが無い為、なんでも注文を受けられる。
・前金対応の取引先への請求管理ができる。
マルゴートの前払請求書へのリンク

・インボイス対応の納品書・請求書ができる。   

わが社が望む機能以上のものが考えられたサービスだという事が分かりました。    

スタートは、無料から始められるので、小さな取引先から始める事にしました。    

マルゴート受注を導入した良かった事
小さな取引先から始めて、徐々に取引先を増やしていきました。
注残・分納が出来るので、理想通りの使い方が出来ているのかな?と思います。
取引先を増やしていくリンク

また、注文点数が多い取引先からもファイルで注文を上げられるので、特段の不満なく 
利用して頂いております。    

受注処理が統一化できた!    
導入前は、FAXやメールなど様々な発注形式があり、取引先が   
増える毎に発注形式が増えて、事務作業を覚えるといった事がありました。  
導入後は、マルゴートの注文を処理すればいいだけとなるので、やり方が一つで    
いけるようになり、属人的な処理が無くなりました。    

不要な電話やFAXが少なくなった!   
わが社の注文の受け取り状況が取引先でも見え、チャットにて、やり取りができるので、    
問い合わせの電話が非常に減ったイメージです。  
電話が少なくなった事で、従業員もカリカリせず、仕事に集中できている感じがします。    

納品書を郵送する事がなくなった!    
当たり前のことですが、出荷処理を行う事で、納品書を郵送する事が無くなりました。 
また、発注が無くても、出荷データのみ入れる事が出来るので、今では、FAX発注や電話発注に    
対する出荷をマルゴートに入れる事で、納品書郵送を減らす事ができました。 
また、値引き伝票や返品伝票も送れるのもいいです!    

マルゴートに移行できていない事・不満点
通常取引の取引先は、徐々に移行できていますが、以下の取引先が移行できていません。

・カード決済の取引先  
・PAID決済の取引先 
・取引商品が少ない取引先    

カード決済の取引先   
一部の取引先で、やむなくカード決済を選択されている取引先があります。  
Makeshopにて、受付をしているのですが、現状マルゴートでは、”締取引””銀行振込”の   
取引先しか利用できません。わが社では少ないですが、ここが出来れば、マルゴートに 
集約できるのに!と思っています。    

PAID決済の取引先  
以前は、Bcartにて、PAID連動していたのですが、Bcart止めたので、現状はPAIDは、手動登録 
となっています。    
手動登録なら、マルゴートで運用できるのですが、いずれマルゴートにも導入されることを信じて    
現状は、移行していません。   
    (カート連携のPAIDの場合、別アカウントになるので、少し待っている状態です。)

取引商品の少ない取引先 
注文される商品が決まっている場合は、逆にこちらで取引先用のマスタを作っておけば、    
取引先も注文しやすいのかな?と思っています。  
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この記事を書いた人

なるべくお金をかけずに分相応のIT化、DXを心がけてきました。何かのお役に立てばと思いブログ立ち上げました。
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