WEB給与導入日記

導入時期:2020年頃

目次

紙の給与明細の問題点

わが社では、給与明細を専用の帳票に印刷して、封筒に詰め、部門長に渡し、従業員に
手渡ししておりました。

給料日前になると総務の人間の時間がとられていました。      

これをWEB給与明細にする事が、DXになるのでは?と検討しました。       

予想される効果としては     
    ・封筒代・帳票代    
    ・封詰め時間  
    ・保管・手渡し手間   

目覚ましいDXの成果とまではいきませんが、給料日前のどたばたや個人情報ならではの        
情報の管理に気をもまなくてもいいだろうと思います。       

調査開始から本番

調査開始

わが社は、給与ソフトは、ICSという税理士さんからの紹介のソフトです。
ICSでも、WEB給金帳CloudというWEB公開の仕組みにAPI連携しているみたいです。
月々の費用が18000円程。
これは高いのか?安いのか?

意味あるのか??        

調べた結果としては、      
WEB給与明細には、2種類ある。        
    ・給与明細のみのサービス。   
    ・給与計算ソフトにWEB公開が付いているもの。 

わが社としては、給与計算は、変更するつもりは、ないので、給与明細のみに絞って比較してみた。       

2020年当時と現在ではWEB給与明細を取り巻く環境も大分変化してきているみたいです。     

当時で言うと、ランニングコストが安いところをネットで探しました。        

その中で圧倒的に安かったのが、     
    鈴与シンワアート株式会社さんが提供している   
        「S-paycial 電子給与明細」でした。

    初期費用50000円  
    1人当たり30円。80人で2400円。 

    これで、経理の残業や様々なストレスから解放されるなら、悪くない。    

    また、鈴与という有名企業の子会社という事で、少し安心感。    

S-paycial検証

DXにおいて、一番時間がかかるのが、自社で使えるか?運用できるのか?の”検証”です。
通常業務を行いながらとなり、また、初めてのシステム・サービスを触る形となり、
とっても時間がかかります。

S-paycialのサービスは、とてもシンプルで、給与システムからファイル出力し、S-paycialに     
アップロードします。      
公開日に従業員がWEBで見る事が出来るという仕組みです。        
(勿論スマホも対応です。)       

ICS給与ソフトから、有る時点の給与データを出力。       
↓       
ファイルをS-paycial側にて、マッピング。        
    マッピング   
    ファイルの項目ごとに何を意味するのかを紐付ける事。   
    例えば、ファイルの1列目は社員番号、2列目は社員名など・・・  
↓       
アップロードして、データが入る事を確認。        
↓       
WEB上でどう見えるのか確認。     
↓       
表示項目の調整。        

これが普通なのか分からないのですが、いいな!と思った所は、       

    項目の値が0だったら、”表示しない”機能です。 
    (項目に値が入っている場合のみ表示)  

    例えば、ある社員に特別手当を支給する場合、ある社員の給与明細にのみその項目名が出現します。   
    その他の従業員はその特別手当という項目が有る事すら分からないという事です。   

    今までのICS給与計算の場合は、項目名は出てしまっていたので、特別部分の存在が分かってしまうという   
    難点がありました。   

S-paycialが結構独特な作り方で、画面と仕組みに慣れるのにちょっと時間がかかっちゃいましたが、      

電話サポートも丁寧に教えて頂き、なんとか出来そう! という事で、テストも終了です。       

言ってみればファイルアップロードするだけのテストであった為、比較的早く検証・テストが済みました。        

本番へ

テスト終了後の次回の給料において、平行稼働という形で、今までの紙の給与明細とS-paycialを使用した
WEB給与明細を発行し、従業員に案内しました。
次の月の給与を本番としたので、実質、比較~本番まで2~3か月といった感じでしょうか。

導入してどうだったか?

給料日前の手作業が無くなった。     
各部門長や別の拠点への手配とい面倒な作業が無くなった。     
手渡しリスク(渡し漏れや渡し間違いなど)の心配が無くなった。      

同時期位に、”給与振込方法の変更”を行いました。        
    給与振込変更 導入日記参照   
WEB給与と振込方法変更の2つにより、     
総務の業務の平準化にはかなり一役買ったのではないかと思われる。     

導入後しばらくして、コロナ禍に突入したこともあり、総務は大忙しで有った為、やっておいて     
本当に良かったと感じました。      

余談ですが、S-paycialですが、未読/既読機能があり、従業員がWEB給与を開いたかどうか管理画面で知ることが       
できるのですが、わが社だけかもしれませんが、半分以上の人が、普段給与明細を見ていない事が判明      
しました。       
今までの総務の苦労はなんだったの?という感じです。。。     

実際のS-paycialの明細画面です。

”照会済”が、従業員が確認した。という事となります。
半分位の従業員が確認していません。紙の給与明細の際も同じだったのかもしれません。
その業務に結構時間割いていたのですが・・・
業界により違うのかもしれませんが、蓋を開ければこんなものなのかも。

まとめ

2024年現在では、他のWEB給与も良さそうです。
比較リンク・・・
従業員30人以下なら、HARMOS給与明細なんかは無料え使えるみたいですし、
30人以上でも他のサービスでも1人30円プランがありそうです。

確かに給与計算機能が無い場合は、アップロードするだけの仕組みの為、競合激しい分野なのかもしれませんね。     

S-paycialは、WEB給与に特化したサービスですが、勤怠管理などと連携しているサービスも出てきており、      
比較検証が必要ですね。     

WEB給与明細は、DXの第一歩としては、非常にとっかかりやすく、効果が分かりやすいので、まだ導入されていない      
会社様には、オススメです。       


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この記事を書いた人

なるべくお金をかけずに分相応のIT化、DXを心がけてきました。何かのお役に立てばと思いブログ立ち上げました。
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